ラブレター保管庫他、アナーキーな箱としての送信フォルダ
前回記事は書いたものを寝かせておいたものですが、気持ちがスパークしたので公開しました。貧困ここに窮まれり。
さて、いま私の送信フォルダがアツいのです。見ていてまったく飽きません。
皆さまは最近自分の携帯電話のメール機能を使っていますか?
プライベートではそこそこ大事なやりとりでも、LINEその他メッセージアプリで済ませていませんか?
私も大体の用事はLINEで済ませていますが、親との連絡、そしてS氏と会った後のご挨拶を送る際にメールを活用しています。
ご挨拶とかどこのお嬢様だよ、と自分にツッコミを入れたくなりますが、2014年からもうずっと続けてしまっているので引っ込みがつかなくなっているだけです。
なにせ最初はLINEでひょいひょいと気軽なやりとりをするのにお互い抵抗があり、報告や連絡はまとめてメールで連絡を取り合っていたからです。
恥じらいは人をレジスタンスに変えます。
LINEで「おはよう」だの「おやすみ」だの言いあうベタベタな交際はしたくない(本音:そんな芸当無理です恥ずかしい)。という硬派な理由でメールを使っていました。
いまはさすがに使用頻度は周りに比べ低いだろうものの、LINEを使っています。
面白い記事とか画像があれば速攻で飛ばしています。
冒頭に戻りますが、私の送信フォルダはすごいのです。
なんたって一通一通の熱量。
相手に対する遠慮がありません。
心のマントルから吹き出たものを言葉で形よく整えてぶつけまくっています。
これは受け取った側が引くのではないかと思う内容の文たちが、ずらっと並んでいるのです。
書いているときは(落ち着いて丁寧に、簡潔に。挨拶文なのだからさらっと)と気をつけながら打っているくせに、今見返すと(私の冷静さというものはバグっているに違いないな)と思わざるをえない、それはそれは見事なラブレターの数々。
あれはとても挨拶文とは呼べません。純然たる恋文です。
遊んだあとの挨拶文・誕生日プレゼントにつける手紙・バレンタインのお菓子につけるカード。
文章を渡す機会はそれなりに多くとも、自覚してラブレターを書いたことはない、と今日まで思っていたことが恐ろしいです。
具体的に書き連ねていくことはしませんが、「鵺を倒せる男になれ」という文と「これからも慕われていてください」という一文が同居するメールを発見しました。
自分でも意味がわかりません。
妖怪を倒せ、の時点で「?」と感じますが、どうやって後者、最後の一文に着地させたのでしょうか。
よくもいままでこんな文を受信し続けてくれたなと思います。
読んでくれていなかったとしても、とりあえず受信フォルダ(か、迷惑メールフォルダ)に入れておいてくれる相手のiPhoneにお礼を言いましょう。
しかし、ここで気がついたのは、こんな文をひとつのメールにまとめて、しかも恋文と受け取れる内容にしている。
すなわち、私には恋文を書く才能があるのではないかということです。
もちろん自分勝手に言葉を走り回らせ、奇天烈な文章を書く才能がある、という方向があり得ることも忘れてはいません。
どうでしょう。
私に恋文を書かせてみませんか? 最初の一通は無料にて承ります。
次回からは言い値で書かせていただきます。
はー、これが言ってみたかったのです。
森見登美彦『恋文の技術』では主人公があらゆる人と文通していく中でおのれの恋文に近づいていきますが、その過程は笑い、そして涙なしには読めません。
もちろん森見登美彦氏のような文章は書けませんが、いつもとテイストの違う文章を、と思ったときにどうぞ使ってやってくださいませ。
恋文に限らず、手紙は素敵なものです。
しかし皮肉なことに、こんなにせっせと文章を書いては送り続けているにも拘らず「手紙は苦手だから」という理由で、私は一通も手紙をもらったことがないのでした。
あらあらかしこ。
追記
他にも自分のPC宛に「アダムとイブ私服」という謎の件名のメールを送るなどしていました。
あとは就活中親に送ったいたメールの尖り方がすごい。某出版社の面接に落ちて荒れ狂い、選考が進んでいた文具メーカーをむちゃくちゃにけなしていました。
お前、自分で受けたんだろうが。
とにかく、送信フォルダはパンドラの箱です。