変わり玉記録帳

日記・文章を載せる場所。個人文章道場も兼ねる。脳みそ断片保管庫宇宙本部。

続くさよなら引っ張り回す

別れ話をした。

 


結論から言うと答えを出すのは延期された。

最低でも3ヶ月、年が明けるっつの。

 


あんなに婚活婚活言っていたのになんでそんなことになったのか。

 

 

いろいろ考える機会があって、この先大体30歳くらいになったときのことを考えると、自分がどういう風に仕事をしているかはなんとなく想像できても、今お付き合いしている人と、どういう関係でどういう付き合い方をしているか全く想像がつかなかった。

 

 

前も書いたかもしれないけれど、女の30歳と男の30歳はちょっと置かれている状況が違うと思っている。

 

 

男の人には妊娠・出産の機能が備わっていないが、女にはそれがあり、年を経るごとに様々なリスクがつきまとう。健康な赤ちゃんを産める確率が下がっていく。

 

 

私は特にバースコントロールをかなりしっかりとやらないといけないので、未来誰かと結婚して、もしも2人が子供を望んだとしたら早め早めに動かなければならない。

 

 

そこまで分かっているのに、私はずるずるとなんの計画もなく、未来の話をすることもなくお付き合いを続けてしまった。

 

 

何も話が出ないのなら、前書いたようにそろそろ潮時なのではないか。

最近噛み合わないなと感じることも少し増えたし、人の家で勝手に潰れて私のベッドでぐーすか眠っているのを見て(これがもしも「当たり前」になって、今実家にいるのと同じレベルの「お世話」を求められるのかな)なんて考えたこともあった。

 

 

ずーっとのんびりにこにこ過ごすのも楽しいかもしれないけれど、それはお互いにとって絶対に良くない。進歩も進展も、もっというと成長もないまま時間だけ進んでいくと思う。それぞれに不必要な我慢だけが積み重なっていく。

 

 

向こうにその意思がないのなら、私は他の人とお付き合いするかもしれないし、独身貴族を貫くかもしれないしで、また別の人生設計をしなければならない。

 

 

あっちもあっちで長男だし、なんとなく家族に「あいつは結婚するのか」と心配されているらしい。

 


これは別れを切り出したときに聞いたのだが、可愛いお嫁さんが来てくれたらもちろん嬉しいけれど、最低でも「健康な人」が来てくれれば、と向こうのお母さんが言っていたそうだ。

 

 

向こうは「仕事してればいいんじゃない?」と呑気なことを言っていたけれど、私は女親をナメるなよ、と思っている。

 

 
世のお母さんたちは大体が自分の体を痛めて出産し、長い長い育児の期間を経てやっと愛する我が子を独り立ちさせたり、嫁にやったりしているのである。

 

 
「健康な人」というのはきっと自分がこなしてきたことを同じくできる人間、大病をすることなく、子供を産み育てることをできる人間を想定しているはずだ。

 

 

残念ながら私は完全な健康体じゃない。あなたの息子さんより体重も重いし、可愛くもない。最低条件もクリアできていないのだから絶対に猛反対を食らうだろう。やっぱりここで別れを切り出しておいて正解だったな、とその話を聞いて思った。

 

 

私の都合だけど、お互いが気持ちを固めていざご挨拶、そして自分のことを話したときに、家族の反対で別れることになってしまったら、今別れるよりも相当なダメージを受けるに違いない。それは嫌だ。

 


向こうが気まずい顔をしながら「どうしても家族を説得できなかった」と謝る姿が容易に想像できる。

 

 

とにかく向こうはその辺のことをどう考えてるんだろう。それが知りたかった。

まずは転職したいとは言っていたけど、ずるずると付き合い続けていることに何か感じていることはないのだろうか。

 

 

そこを正直に聞いてみたところ、何も考えていなかった。だから時間をくれ、と。

 

 

何も考えていないのが分かっただけよかったな、というのが素直な感想である。その場で取り繕って誤魔化されるよりは随分マシだからだ。

 

 

Twitterにも書いたけれど、私は両親どちらの墓にも入りたくない。その辺の納骨堂とかに適当に収まりたいと思っている。

 

 

そんなことを話したら、もうそういうことも考えてるんだね、つい3年先のことも何にも考えてなかった……と少なからず何か感じているような声で言っていた。

 

 

やっぱり向こう3年のことを考えてみて、と言っても、転職もしたいという状況で、いろいろな転機になるであろう、ちょうど30歳をまたぐタイミングのことについてすぐ結論を出せ、とはいえいえないなあ、とこっちも思ってしまい、結局バッサリと切れなかった。

 

 

本当は、何も考えていないならそれまで、もう終い、としたかったのだけど……。

 

 

でも転職前にいろいろと決めてしまった方が、何かと都合がいいだろう。さっぱりと新天地で仕事が出来るだろう、と思ってわざとこのタイミングで話をした。

……私がもう黙っていられなくなった面も大きいけど。

 

 

じゃあその3ヶ月どうやって過ごすの?ということで、今私たちは「独り身気分」をやってみている。

 


別に連絡を取り合ってもいいし、遊びに行ってもいいけど、精神的には付き合ってる人がいない状態で過ごす、というものだ。

 


だから気になる人を見つけたら、向こうは私のことなど気にせずガンガン恋をして、一緒にご飯を食べて、遊びに行って。

 


要は双方同意のもと、気になる人が現れたらその人にアプローチをかけてみていい期間を設けた。お互いに奥手で、出会いを求めて動いたことのない私たちである。

 

 

しかも「きっとこれからも」と、「これから」が一体いつまで続くのか、決して果てないものではないのに漠然と信じ切って過ごしてきた。だからそうでもしないと、関係を見つめ直すことができないのではないかと思ったのである。

 


少し心を自由にして「他の人」をちゃんと見てみる機会がないとズブズブ世界が狭まってしまう気がしたから。

それに言葉にしたことはないけど、年々増していく「あの人がいるから」という甘えにも向き合わなければならないと思っている。

 


そういうことで、向こうが悩んでる間は何かのヒントにもなるかもしれないし、「独り身気分」を味わってみることにしたのだ。

 

もちろん本気でやってみて、何もなければ何もないでいい。とにかく、腐りかけの桃みたいに、匂いこそ甘いものの、ずぶずぶと重たく濁り始めている関係を客観視したかったし、してほしかったのである。

 


(ちなみにどこまで関係を進めていいのかは若干曖昧で、双方の同意がある時点で「独り身気分」は浮気ではない。浮気、つまり一線を越えることは隠れてやるものだとするならば、「独り身気分」の括りには入らない→まあやましいことは隠れて、というかそこまでやる必要はあるのかという話になった。)

 

 

その3ヶ月でお互い発見があればいいのだけれど……。

 

 

相手には誰かに意見を求めるときは、私のプライバシーなんて気にせず、私の抱える問題含め、気になることは全て話していい、と言った。

 

 

奇しくも3ヶ月後は私の誕生日である。呑気に、

「誕生日の前と後、どっちがいい~~?」

と訊いてきた。どっちでもいいわ。

 


曰く、誕生日等絶対忘れない日の前後に嫌な思い出を残すのは忍びないから、とのことだった。(変な気遣いはできるんだな)と思いながら、

「どうせ冬の始まりになったら、どういう話になろうときっと思い出します」と返しておいた。

 


6日生まれなので、誕生日のあとに聞いて、その日は平穏に過ごす。先に聞いておいて、そんなこともあったなあと感傷に浸ったり、誕生日の浮かれた気持ちと一緒にどこかへやってしまうこともできる。

 


本当にどっちでもよかった。そもそも仕事してるだろうし。

 

 

そして「独り身気分」1日目、連絡を控えて私は私のことたくさんやって、お金が許す限り遊んで、人と会って、なんなら勇気を出して合コンにだって行ってやるぞ!と息巻いていたら盲腸になった。

 

 

さすがに入院・手術レベルのことを事後報告、ってのはなあ……。と思ったのと、やっぱりもう親に甘えられない歳だけど、この腹の痛みを誰かにシェアしたい気持ちが勝ってしまい、経緯を連絡してしまった。弱い。

 

 

向こうも昨日の今日で運ばれるとは、とびっくりしていた。

 

 

そんなこんなで今病院のベッドでこれを書いている。今日のお昼から流動食OKになり、途端に元気になった、腹以外が。

もちろん傷は痛い。

 

 

体の真ん中が痛いっての厄介で、ベッドから起き上がるのもトイレに行くにもヨロヨロしている。

 

 

お医者さん曰く盲腸は突然起こるものではなくて、盲腸(虫垂)の中に細菌が溜まっていって、なんとなくお腹が痛い→気持ち悪いしすごくお腹が痛い→救急車、というケースが多いらしい。我慢に我慢を重ねると破裂することもあるのだとか。

 

 

私の場合はずっと下痢が続いていたが、求職活動と就職開始までの緊張によるものなんだろうな、と思って放置していたらこうなった。

 

 

お前は今まで、こんな痛みになるまで、どうにかなるさと何かを放置していたんだ馬鹿者め、と身体に叱られた気分である。

 

 

そんな感じで、恋人と盲腸を連続で失いました。恋人は(仮)状態か、とにかく、夏の終わり。