お腹の痛いときと、こういうときに人は神に祈るのだ
「一日サボったら取り返すのに三日かかるんだぞ」
学生時代運動部に所属していた時に言われた言葉である。
まさにそのとおりで、読み書きをサボってきた今、書きたい気持ちは十分なのに何を書いたらいいのかさっぱりわからない。何かの刺激になればと本を読んだり、面白いことや、テーマになりそうなことを書き出したりしたものの、決定的に、ピコーンと閃く何かがない。
前はあれも書きたいこれも書きたい、と心の中でネタが順番待ちをしていたのに、あんまり待たせるものだから愛想を尽かしてどこかに行ってしまったようだ。
はっきりした趣味を持たない私にとって、これは厳しい状況である。
それに、会社から「何かクリエイティブなこと/制作者として自己研鑽につながることをするように」という課題が出ている。芸術の才能は全て妹にあげてしまったので、お堅く生真面目な脳みそから何か企画を出してYou Tuberまがいのことをするか、かろうじて興味を持っている文章創作で乗り切るしかない。
前者は絶対に失敗するだろう。現に一か月近くこのことについて悩んでいるが、何一つ思い浮かんでこない。そう思って書き物を再度頑張ろうとパソコンを開いたのに、キーを叩いて出てきた内容はこのとおり実に悲惨である。
しかし本当に何も思い浮かばないので、五月に開催される文学フリーマーケット東京にひとりで出店することが現在、課題クリアの方法の最有力候補である。
いやいや、アナタ何も書けてないじゃない。心情描写とか苦手じゃない。それでどんな文学にチャレンジしようってのよ。
というのも、文学フリマは各々が作成した文学を持ち寄って販売するお祭りみたいなものなのだが、その定義は広く、小説・評論/コラム・詩歌・音楽など、わりとなんでもアリなのだ。
とはいえ、今の状態ではぐずぐずに煮過ぎたブロッコリーみたいなモサついたものしか生み出せないと思う。そんなのを人様に晒すのは、いくら頭の弱い私でも恥ずべきことなのはすぐにわかる。
「何かクリエイティブなこと」=作るにとらわれている時点で発想が貧困なのは重々承知なのではあるが……。
制作者ではないけれど、豊かな人間でありたいと思うので何かいっちょやってみよう。頭を使おう、と思う。
……が、なにか私にやらせたいことや、向いてそうなことがあったら是非是非教えてくださいまし。
そう、私は人に甘えるのもへたくそなのである。
ああ不器用な脳みそ、君は今試されているよ。