変わり玉記録帳

日記・文章を載せる場所。個人文章道場も兼ねる。脳みそ断片保管庫宇宙本部。

うららかな日に生まれし君と「一番可愛いサボテン」 その1

世の中にはたくさんの記念日があふれています。国民の祝日、創立記念日、季節の行事、クリスマス、バレンタイン、ホワイトデー、交際開始記念日、はじめてチューをした日……エトセトラ・エトセトラ。

 

私の性格から大方察しが付くと思いますが、記念日等は基本ガン無視しています。理由は恥ずかしいから、と面倒臭すぎるから、です。ただお互いクソ真面目なので、年に一度、エイプリルフールが近づくと、「契約更新」(賃貸住宅かよ)するかどうか話しますが、そんなもんです。

 

しかし、そんな私でも大切にしている日が年に2日あって、それが、バレンタインと誕生日なのです。前者は意外かもしれませんが、「若者が気軽にお歳暮を贈れる日」と認識しているので、単純に、感謝の意と、いつもお世話かけます、を伝えています。

 

後者は本当に大好きで、最高の日だと思っています。全力を出します。その人の心境のタイミングにもよるけれど、「生まれてきたこと」を手放しに喜べる、「ここに存在してくれてありがとう!」を伝えられる機会ってなかなかないし、何より、その人の日、という感じがして、無機質な数字、日付すら愛おしく思えます。そういう人、多いのでは。

 

 

今年はSさんの誕生日が平日だったので、当日には作っておいた「お誕生日プレゼントあみだくじ:通常版・アナーキー版」を用意して、「おめでとう」に添えてその画像を添付しました。

嬉しいことに、それを送るとすぐに電話をくれたのですが、その日は偶然にも、いろいろなことが重なり、こちらの気分はよれよれよわよわになってしまっていました。

それでも今日は誕生日、努めて明るく話していましたが、しばらくするうちにそれを見破られてしまい、本来こちらがもてなすはずが、(おそらく「取り扱いマニュアル」に則って)あやされ宥められてしまう、という駄目っぷりでした。

 

私は一度張りつめていたものがたわむと、途端にぐすぐすしてしまうのです。ああ、困らせた、困らせた。

「誕生日なのにどんよりしていてごめんなさい。」で終わればいいものの、何を思ったか心がゆらゆらぐらぐらの拗らせ乙女は、

「(くじで当てた物の他に)一番可愛いサボテンをあげるね。」

と口走ったのでした。

 

もう嫌!今書いているだけで恥ずかしい!くそダサい!その前に観葉植物の話が出ていたとはいえ、サボテンって!いかにもおしゃれ気取りたいけど、イマイチあか抜けない奴が好きそうな植物!!

そしてサボテンの花言葉、知っている方いますか。私も渡した後で検索して、血の気が引いたのですが、「枯れない愛」「熱情」「秘めた熱意」「偉大」「暖かい心」「内気な乙女」なのだそうです。それだけならまだ、まだいいのですが、そこに「一番可愛い」という序詞めいたものを付けた私はもう……。相手の「これだから文学畑の奴は。」と呆れかえった顔がぐるぐるしています。

 

さて、1000字を超えました。

次回は私の「一番可愛いサボテン」を探すべく、都心を疾走した話と、便せん6枚に短歌2首と、思いのたけをしたためまくった不器用こじらせブス乙女の活躍を書きたいと思います。

 

罰ゲームかな、これ。