変わり玉記録帳

日記・文章を載せる場所。個人文章道場も兼ねる。脳みそ断片保管庫宇宙本部。

もう実質今日じゃんね(寝落ち日記)

もう実質今日じゃんね。と思うといろいろできちゃうことがある。

 

今現在午前3時半。疲れて帰ってきたのが1時。ゴミ出しも何とか終えて、化粧も落とさず寝ちゃおうかなと思ったのが2時。でも負けた気がして粘って2時半。東向きの部屋に日が入ってきて一度目を覚ますのが7時。二度寝して11時。そう思うともう実質今日じゃんね。いや、明日というのが正しいか。

 

起きてから寝るまでを今日とするのなら、明日にも食い込みきれていないこの時間はいつなのか。今日はそれが明日の今日に感じられて、もう実質今日じゃんね、と体を動かしてシャワーを浴びて髪の毛を乾かして、薬を飲んだ。

 

4時が迫ってくる今、もう今日だよ、と思いながら寝るタイミングを逃して横になっている。そんなことをしたら、今日の夜には早く明日がくることを望むように仕事中うつらうつらし始めるだろう。今日がどんどんずれていく。

 

携帯を見ると、まだ昨日を過ごしている人から明日見てねという内容のメールが届いていて、私は先取りした今日それを読む。イラストラフの提出、私が出したお礼のメールへの返信。

私はもう今日にいるから返すこともできるけれど、昨日にいる人に与える時差を考えてやめておく。

時計は正確に日にちを区切るからすでに

 

ここで寝落ちしてました。いよいよなんか本質的なこと言い出しそうなのに。

キューピーコーワゴールド

が、覿面に効く年齢になってしまった。

 

高校生の頃、大盛り上がりで体育祭をやり遂げた翌日、人生最大の倦怠感を感じて飲んでみたら下痢をしたというのに、副作用など微塵もなくあっという間に元気になった。

 

土日に後輩の結婚式へ岡山まで行き、ド感傷に浸りつつガバガバ飲んでいたらあっという間に終電を逃し、近くのビジホを探してもどこも満室。

 

野宿、もしくは快活クラブ行きを余儀なくされるも、運良く新大阪の知り合いに拾ってもらい一泊。おもてなしに関してかなり控えめなタチな私が、10時間他人の家で爆睡をかましても足りない睡眠時間に浮腫んだ体。

 

午後から雨だし在宅で仕事かなー、いや今日その手段を取るとサボっていると思われかねない、と気合を入れるために握りしめたはキューピーコーワゴールド。

 

プラセボの助けもありサクッと出勤したら誰も出勤してこない。今日という日に限って誰も出勤してこない。私の気合いを見ろ。出勤アピールをするために、あえて遅い時間にボスになんてことのない連絡を入れてやった。

 

しかし本当に効いているのか、浅ましいことを考えるくらいこんな時間になってもバッチリ覚醒している。数時間のカラオケなら全然こなせる。

もし常識というものを吹っ飛ばしてもいいのなら誰かを呼びつけて飲みに行きたいくらいの気分だ。


来月大台に乗る時期を迎えて、体力の衰えを実感し、自信をなくしていたけれどキューピーコーワゴールドさえあれば、そんな不安から目を背けることができると知った。

 

歯の治療状況メモ②

半年に一回は歯医者に行った方がいい。強く言いたい。みんなに、そしてかつての自分に。

 

【前回記録まとめ】
前歯が欠けている上、虫歯になりやすいくせに痛みがないからという理由だけで放置。昨冬前歯の被せ物が取れてやっと歯医者にかかると、なぜ今まで痛まなかったのか不思議なレベルの虫歯が2箇所見つかった。


で、


また次の冬が訪れんとしている今も、まだ前歯と奥歯の治療を続けている。いくら予約が取れない歯医者とはいえ長い。


他にも数年続けている定期通院と、これまたでかいケロイドの治療のために皮膚科に通っている。月に病院を3つ回す生活はなかなかに疲れる。

 

【前歯】
歯の話に戻すと、前歯はやっと神経治療が終わった。欠けた範囲・治療のために新たに手を加えた部分があるため多少の違和感は残る。

しかし手を尽くしたがそれは致し方ないとのことで、しっかり根っこを埋めて、次はセラミックの型を作る工程へ。この調整がまた面倒だけれど、ここまできたら2年でも3年でも時間をかける所存だ。嫌だけど。

 

【左上奥歯】
問題は左上奥歯のでっかい穴。カルデラみたいなくぼみが突然痛み出したこと。

「ウワ〜、久しぶりの生きているだけで痛い状態だ〜」

強引に予約をねじ込んでもらって仮の蓋を開けてみたら……マグマ溜まりならぬ膿溜まりがあった。


前歯治療のために、奥歯の処置をしてくれたクリニックとは別のところに通うことにしたため、前歯優先で薬を詰めて蓋をしていただけの奥歯は後回しになっていたのである。

決して医療ミスではない(と思う)。誰も悪くない、むしろ虫歯を放置していた私が悪い。


膿を出して、新たに薬を詰めて「前歯が落ち着いたので、先にこっちやっちゃいましょうか」と男前の担当医が険しい顔で言っていた。


なんでか受付・衛生士・医師まで美男美女が揃ったクリニックで、採用の基準が顔なのではないかと不安になってしまうが、とても丁寧に神経をほじくってくれたので、そんなことはないと信じている。

 

【今後】
きっと、前歯⇔左上奥歯→右上奥歯→その他メンテ、って順番になるんだろう。

全部が緊急事態。今回痛んだ左上は入れ歯を宣告されても文句は言えない、と暗い気持ちで駆け込んだ。とりあえず自分の歯を温存することになりそうで安心している。


アメリカだっけか"floss or die"って。歯医者帰りは、死にたくないからフロスも使うしマウスウォシュもする気満々なのになんで家に着くと通常の歯磨きが限界になるんだ。


いまだに口の中がちょっとした地獄。極楽浄土とは言わないから、定期検診にも行くから、何卒、何卒。

生殖の機能として神聖視されることもあるけどさ

生理、お前にはもう耐えきれん!!!

というわけで、めちゃくちゃ温厚な私が私なりに生理にイライラする日記なので、嫌な人は避けてね。

 

 

100人女を集めたら100通りの攻略法があるといっても過言ではない現象、それが生理。(男性にもそういうのあるんじゃないかな)


大多数に当てはまる内容をざっくりいうと、

①出血してる時/②終わって全知全能な気分の時/③排卵日が過ぎてテンション下がってくる時/④出血を控えて臨戦態勢になってる時


私の場合②から③への急落具合が凄まじい。フリーフォールってよりスカイダイビング。襲いかかる睡魔と食欲で「あ、今日③に移行したわ」ってわかるレベル。念のためアプリで確認するとほぼ間違いなく排卵日。

あーーーこっから何もなくても鬱々とした日々が続くよふざけんな。

ちなみにルナルナよりclue派です。デザイン可愛い上に管理能力高い。あるあるな旧来のナプキンのデザインがしっくりこない人におすすめ。


別にちょっと眠いとかちょっとお腹空くならこんな日記書かない。


まず食欲のメーターがぶっ壊れる。とてつもない倦怠感で家から出られず、キッチンにも立てず、節約生活を余儀なくされる収入なのにUberで大盛り頼んじゃう。

多分この黄体ホルモン大暴れがなきゃそんなことしない。「千と千尋の神隠し」の盗み食いのシーンを必ず思い出す。本当にそれくらいガツガツ食べる。蓄えまくった脂肪使えば毎月毎月そんなにエネルギー必要なくないか?


始末に追えないのが欲求と胃の処理能力に差が出はじめていること。

昔は食べたら即消化。今では胸焼けしちゃって、お腹パンパン。

気持ち悪い……明日の体重怖い……でも食べたい……の繰り返し。心身共にこの過食は本当に不快。

身体の主はすっかり油物がダメになっているのに、黄体ホルモンちゃんは変わらず炭水化物とかジャンクなものばっかり食べたがる。


次いで眠気。うとうと、どころじゃない。起き上がれない。ていうか起きたら昼。ひどい時は夜。

出社〜〜〜〜〜!!!! 

ご時世関係なく在宅可能な体制に助かってはいるけれど、出社が義務なのは事実。

でもまぶたが持ち上がらない。携帯で時刻確認「やばぁあ……(スヤァ)」

なにより連絡に気がつかないのが痛い。取引先だろうが上司だろうが睡魔の前では無力。とにかく無気力で眠い。寝ても寝ても眠い。それが大体2日続く。


なにより腹が立つのがネガティブになること。

自己暗示もあるのかなあ、ほんっとある日を境にズンっとテンションが下がる。それにつられてあらゆる沸点も下がる。

普段なら「あらあらまあまあ困ったな」で済むところが「はぁ? 誰に向かってほざいてんだ○ね」くらいになってしまう。「素敵だな〜」が「うわあああああ涙が、無理、この世の美しさ!!!」みたいに大騒ぎしてしまう。

さっきも電車に乗り遅れ「足遅い奴は走るな、大人しくエスカレーター乗ってろクソじじい突き落とすぞ」と心の中でめちゃくちゃキレてしまった。


食べ過ぎに必要以上に落ち込んで、眠ると起き上がれない。生活全般の効率とクオリティの低下にさらに落ち込む。イライラしてきて気がつくと食べてる。こんな感じ


過食・過眠・精神の乱れ


PMSにしては10日ちょっとって長くねえか?? "pre"ってそんなに前のこと指すの?  もっと直前にしてよ、と思って調べてみたら3〜10日間のことみたいですね。オムロンのサイトが教えてくれました。


母も「月の半分は人ではなかった」というくらいなのでこれは遺伝なんだろう。仕事が進まなくて泣きながらモスバーガーとイチゴ味のチョコを板ごと食べてたらしいし。まだ生理の「型」が決まる前は笑って聞いてたけどもう笑えない。


ピルを飲んでも結局眠いし食欲は怪獣だし、あんまり効いていないのでは? と思ってやめちゃったんだよね。

そうしたら①〜④の切り替えがわかりすぎるくらいはっきりして、出血量も増えて、これが本来の健康な生理なのでは??? と不便しているくせに思うようにもなり、再開の目処は立たず。


せめてもう少し穏やかになってくれれば許してやらなくもないんだけど、年々重くなるPMSにさすがに限界がきました。

ちなみに始まっちゃえば気分爽快! 便通最高! ちょっと頭とお腹痛いけど精神面穏やか! で毎月毎月しんどさを忘れてます。ああ、なんておばかなんだ。


……日記ここまで! 以下小さい頃の思い出と父への怒りなので飛ばしてくれ!!

 

 

 

へばって寝ている親にどうしてもかまってほしく、起こすために寝ている手をそっと洗面器の水に浸けてガチギレされたの、今なら痛いほど気持ちがわかる。

実の子供でもぶん殴りたくなるよね。なんでこんなに怒るのか不思議だったけど沸点低いんだもん。仕方ない。それに、そもそも親に水責めを仕掛けてはならない。


そう思うと父親もうちょい頑張れただろ、生理のある母と交際して結婚して子供まで設けたんだからなんとなくのバイオリズムは把握してるだろ、ていうかしておけ。


姉妹ワンオペがつらくて、思わずガラスのコップを床にぶつけた跡が実家にある。多分生理のどんより期だったんじゃないかな〜。


結婚も出産もしていないけれど記憶を辿れば辿るほど、その辺のケアがなされていないことが明るみに出る。父さんや、娘ですら呆れてるぞ、あなたの妻はどう思ってたんだろうね……。ばーかばーか!


いや、たまに図書館やセミ取りに連れ出されたのは母が寝られるように、だったのかな。それならちょっと見直すぞ。図書館内では別行動だったけど。

 

男女ともに双方の身体に向き合うことが当たり前な時代が見えそうで見えなくてむずむず。

マザコン過ぎて彼氏ができない(後半)

「ベストセラーですが、やっぱり森見登美彦いいですよね」

「京都に行って偽電気ブラン飲んできました!」

「いいですね〜!」

「お酒飲むんですか?」

ーー以下よくある流れ


でもって開催された「日本酒を嗜みながら読書について語る会」


周りからの期待を一身に受け、だんだん行きたくなくなってきたとは言えないまま当日を迎えた。


とても気まずい。

余裕を持って出たはずなのに10分遅刻している。


相手は公務員として働いているとのこと、夕方の約束にすら遅刻する人間と馴染むわけなかろうよ……と思いながら街を疾走し、なんとか合流。


遅刻を謝り倒してちゃんと顔を合わせてみたら……。


おいおいなんだその清潔感。

めっちゃいい感じのジャケット着てますね、よく見たらお顔もそれなりに端正でいらっしゃる。ちなみに私のデニムジャケットはGUで、顔は見てのとおり散らかってます。

 

できる限り身ぎれいにしてお会いしたかったが、前日に気でも狂ったのか前髪を裸眼で切る暴挙に出てしまい、がっつり眉毛が出ている。そして何度でも言うが太っている。


この時点で既に解散したい。


時間に遅れ、物を忘れ、締め切りを守れない人間からすれば公務員は畏怖の対象なので、職業リスペクトを述べまくった。果てには「すみません。去年ひと月分年金納めるの遅くなって追納しました」と本気で謝ってしまう始末。


もう謝る事もなくなってくるあたりでようやくお店へ到着。おすすめとのこと、予約を取っておいてくれていた。ひえーありがたや。


こちらの仕事についてボチボチ話し終わる頃、

 

「『夜は短し歩けよ乙女』なんの季節が一番好きですか?」


我ながらいい話の持っていき方だと思う。季節は夏で一致。そこから派生する作家の話へと転び、退店までひたすら本の話。

 

その後はちょうど桜も咲いてるしお花見がてら、と缶チューハイ片手に街を一周して解散。


座っているより気が抜けたのか、なんとなく雰囲気も柔らかくなって、下手にお店に入るよりも楽しく話ができたように思う。

 

え?? これいい雰囲気なのでは? と思った方。半分正解です。

その日はいい感じでした。その日は。


家に帰ってお時間を頂戴した事へのお礼を送ったら、やり遂げた感でいっぱいになってしまい、正直次回だのなんだのは面倒になっていたのである。


「今度はお互い同じ本読んできて小規模読書会やれたらいいですね!」

なんて言うんじゃなかった。


さすが仕事のできる人間、気がつけば課題図書がサクサクと決まっていく。

 

(本買うかどうかは様子見で……「まだ読めてません〜!」の応酬で流れるのが定石)


と放っておいたら、つい先ほど課題図書を手に入れたとの連絡がきてしまったのだ。

こんな事を書き散らかすぐらいなので、本は買っただけでまだ第一章も読み終えてない。


何がそんなに気に入らない? と聞かれると困ってしまうのだが、話せば話すほど明らかになるお育ちの良さに気後れしてしまう。


・勉強に専念させるために部活は週2日まで

・親の勧めで安定できる材料をとったら○大の○学部だった

・親が浪人許してくれなかったから○大にするしかなかった(○大は十分すごいです。私じゃ入れない無理)

・部活なんかおまけ、試合は早く負けて遊んで帰りたかった

 

言わせていただきますがお坊っちゃまーー


親が親がってうるせえんだよ、どうせ私大なら私の母校に行きたかったと宣うが、受けたかったら説得しろ、それでも浪人したかったら土下座しろ。私はした。

安全な道を取ったことを親のせいにするな。運動部じゃないと格好つかない? 馬鹿を言え、ちゃんとやらない方が格好つかないわ。


ハングリー精神の塊だった高校時代に会っていたら間違いなく目の敵にしていたと思う。


特に教育に力を入れていたわけでもなく「力が欲しけりゃ自分で動け、お金が必要なら説得しろ」が基本の個人成り上がり制度の中で育ったど根性小市民なので「親が〜」にいまいち賛同できない。


ちゃらちゃらはしていない。むしろ真面目だ。真面目さ余って本の内容の解釈違いで友達とガチンコの喧嘩をする、私が通ってこられなかった素晴らしい青春時代を送っている。


だけどなーんか洒落臭さを感じてしまう。


先走り過ぎだが、彼にろくでもない冗談を言える日がくるのだろうか。今のところお友達になることも難しいという読みではあるものの、とりあえず課題図書を片付けるしかない。


ザコンなくせに、親の意見に素直に従う相手をこき下ろす、棚上げも甚だしい内容になってしまった。

ただ、親の勧めに唯々諾々と従うことと、日常会話において母とのやり取りに近いものを望むのはちょっと違う、と私なりの意見をはっきり述べておこう。


……「御子息」という言葉が似合う公務員とのこの先は一切期待しないでください。

 

*****

ちなみに飲みに行ったのは3月末、本を買ったのは4月2週目くらいです。

マザコン過ぎて彼氏ができない

とんでもない飛躍の末の結論だが、タイトルそのままである。

 


ちょくちょく母の話をすることからも分かるように、なかなかのマザコンだ。この歳になっても何も考えずに話をしていてげらげら笑える相手は母だけかもしれない。


オチもへったくれもない話に、マイワールド全開な表現、お外では決して話せない内容をヒーヒー言いながらしゃべくっている。


「やっだー! 下品!!」

とは言葉ばかりで、笑い泣きしながら自分もそれなりな事を返してくる。


そのくせ、ひとしきり笑い終わると

「なんで人間はこんなに笑えるのに世界は平和にならないんだろう……」

などとしょぼくれて独りごちるところは、相手を置き去りにして好き勝手に話す私とそっくりである。

言葉遣いや話し方、笑いのツボ、めくるめくお天気な情緒はほとんど母から引き継いだと言っても過言ではない。


きれいな顔をしているのにとてつもなく陰気で、ろくでもないジョークと多少の下ネタ、くだらない諸々を愛しつつも、真面目に生きている母を心から尊敬している。

小さい頃は、おしゃべりが面白くておもちゃも洋服もなんでも作ってしまう手先が器用な母が好きだった。


でもそんな母は土日にはいなくなってしまう。いや、はっきり言おう。父と一緒にいる時の母はまじでつまんないのだ。ひとつも面白くねえ。死んだ目で情報番組を見ながら「今日は素麺でいいですか」じゃねえんだよ。コンプライアンス違反上等と言わんばかりの平日の勢いはどこにいった。


父と母が冗談を言い合って笑っているところを見たことがない。

もちろん過激であれば面白いというわけではないし、圧倒的読書量に裏打ちされたウィットがきいた冗談でクスクス笑うことこそ大人向けの楽しみなんじゃないのかなと、幼ながらに思っていた。

子供の前だから、と私たちの知らない楽しい夫婦の時間があったことは考えられる。

 

でもなんというか父といる母はかしこまっていて、ちょっと疲れている気がしていた。


そう思うようになってから数年後、やっぱりどこか噛み合わなかったのか父母は別居することになる。

子供と女3人で過ごす母は、のびのびと本を読んで子供のおしゃべりに付き合い、土日には昼に起き出してぬるいコーヒーを朝昼兼用の食事としつつ、午後の刑事ドラマの再放送をぶっ続けで見るようになった。


ここで話はタイトルに戻る。

 

人付き合い、こと恋愛においては会話ができるかどうか、それなりな冗談を飛ばしても打ち返してくれるかを最重要視している私は、出会いたくても出会えないのだ。母に匹敵するユーモアを持ち合わせた男性に。


母と同等かそれ以上の会話を求めるとなると、それなりに私の事を知ってもらわないといけないし、私も相手を知らなければいけない。

そこでようやっと「話が合うかどうか」が分かってきて……ああ打つのも面倒くさい!! 日記に書くにも先が長い!! やめだやめ!! となってしまう。


とはいえ既に「お年頃」を過ぎかけている年齢だ。自分でもそれは理解している。

 

「……だから大丈夫だよ、機会があ」

「いつまでもおぼこい事言ってちゃだめだよ!機会は自分で作るの!!!」

 

見かねた友人の強い強い強い勧めと軽めの叱責を受けて、最後は「ええい物は試しだ」と、本が好きな人のためのマッチングサービスを利用することになってしまった。

プロフィール書くのすごい大変、なにあれ。


(しかし読書習慣を植え付けたのも母である。そこを間口にしてしまうあたり、やっぱりどこか母離れできていないのだろうか)


さて、読書傾向がわかればなんとなくの性格もわかりそうだし、どんな話をすればいいかも掴みやすそう。やるだけやってみるか……とおっかなびっくりやりとりするうち、なんとひとりの男性と、日本酒を酌み交わしながら本について語らうことになってしまったのだ。

 


ウワー、予想だにしない展開!

字数多くなってつらくなってきたのでまた今度。

「世界、変えてみない?」前半

ブルベ冬、骨格ストレート、顔面アクティブキュート。


これらはすべてパーソナルスタイル診断とやらで用いられる言葉である。訳わかんないよね。


雑に翻訳すると

「パキッとした青みのある色が似合って、骨格がしっかりしていてる、上半身に厚みがある体型。童顔で各パーツが丸みを帯びた顔立ち」

というように私の外見の特徴を示している。


謎な言葉の羅列に見えるが、実はこのパーソナルスタイル診断、巷の女性たちの間で大流行中なのだ。


皆この診断結果を元に、似合う化粧品や洋服を選んだり髪の色を決めたりしている。


本来色彩やスタイリングのプロが客観的に全体を見て判断するものである。

ただその費用がべらぼうに高い。普通に2万円以上する。


「そんなん払ってらんねえよ、でも美意識は高く持ちたいし似合うものは知りたい。どうにかしてくれ」


そういう声が多いのだろう。

今、自分で自分の特徴を入力して結果を見る「セルフ診断」なるものがネット上にあふれ、最近では顔写真を元にAIが顔立ちについて分析してくれるサービスが続々とリリースされている。


最初に書いた単語もセルフ診断で得たものだ。顔タイプ診断は下記に貼ったKATEのサービスを元にした。

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「桃」のような可愛らしさ・愛らしさがあるらしい。リアルで私を知っている人からすれば可笑しくて仕方ないと思うが天下のKATEが言うんだから間違いない。

f:id:kawaridama126:20210302063032p:image
しかも顔の弱点をカバーする術まで教えてくれる。すごいよKATE。涙袋描くね。


ただ、これも無料でAIに頼った診断だ。どうしても人間の目に敵わない部分はまだ今の技術では残っていると思う。


でもこれだけ分かれば十分でしょと涙袋にせっせとラメを盛っていたある日、脳みその5割を美容と健康に割いている友人が

「パーソナル診断行ってきたわ」

という一言をグループLINEに投下してきたのだ。


おいおいマジかよと食い気味に話を聞くと、①プロが自分に合った色を見立て、②実際に顔立ちに合った化粧を施し、③その際に使ったアイテムをまとめて教えてくれる。④おまけに似合う服装についてもアドバイスを受けられ、⑤そして後日その日の診断で分かったことをまとめた資料が自宅に郵送されてくるというのだ。


大体3時間ほどかけて、プロが自分のためだけにあれやこれやして「自分がバッチリ決まった状態」になるための手ほどきをしてくれるとなると、ウン万円かかるのにも納得してしまう。それに絶対楽しい。


それ以来、1週間に1回はその友人に「世界が変わるからとっとと行ってこい」と診断を受けることを勧められている。胡散臭い事この上ない煽り文句だ。性格上、気軽に世界を変えようとする奴に気の合う人間がいた試しがない。でも。


世界、変えてみたいかもしれない。


「イマイチだよなあ」って思いながら、思考放棄のためにロングスカートとニットの組み合わせを制服のように着回す日々を終わりにしたい。


シジミのような小さい目を大きく見せたい。


よっしゃ、毎日もやしと白菜でもウン万円払ってやろうじゃないの。サービスに不満があれば友人をタコ殴りにすればいい。

 

早速家計簿アプリをダウンロードし、暖房を消した。


世界を変えるための節約生活が始まったのだ